やけに真面目な顔つきをした山本くんは、私の答えを待っている。


だからって、いいよ、なんて言えないけれど。



「こないだみたいなことはしないよ……ほんと、約束するからさ」



わ……私ったら、心の声が顔に出てしまったみたい。



「どうしてもこないだのことも謝りたくて。来てくれるなら、ホテルの入り口の外で待ってるから……」



そう言って山本くんは階段を降りていった。



ど、ど、どうしよう……。

これからみんなと肝試しだし。


それに山本くんの言葉を信じてもいいのか、前回のことも踏まえて、私は正直わからない。



だけどすごい真剣な目をしていた。

もしかしたら私が来るまで待っていたとして、それで先生に見つかるかもしれない。


それに、クラスメイトとしてこのまま、ずっとしこりを残すのは過ごしにくいし……。


うん、と。

決心した私は外へ向かうため再び階段を降りようとした。



「どこ行くんだよ?」


「あ……、」