時刻は22時になろうとしている。
悩んだけれど好奇心が勝ってしまった……。
ちょっとだけ、みんなと騒ぐだけだし……。
どうか、謹慎になりませんように!!
颯太の部屋へ向かうために私は静まり返る階段をゆっくりと降りていく。
……と、その矢先。
「蜷深……、」
階段を降りきったところに立つ人物が私を見上げていた。
ーーーゲッ。
「山本くん……、」
あの一件があってから山本くんとは話してない。
だから、すごくすごく気まずい……。
「あのさ……ちょっとだけ話せないかな?」
「えっ?」
「話したいことがあって。まぁ、無理にとは、言わないけど……」
「……、」



