「今の、富樫さんが………?う、嘘でしょ?」
こちらへ気づいた女の子達が呆気にとられたけれど、たちまち火がついたように一人がこっちに向かって走ってくる。
マズイ………。
「なにすんのよ……っ!?」
「……、」
ひーちゃんはTシャツの裾をギュッと握り締めて立ち尽くしている。
私は慌てて飛び出しひーちゃんのそばに向かった。
「ま、待って!今のは、あの……っ、」
って……。
なんて言えば彼女は納得する……?
そもそも、あの毒舌でハキハキと言葉を口にするひーちゃんが、どうして何も言わないの?
ましてや、幼馴染みの晴くんのことなのに。
「ひ、ひーちゃん……言いたいことが、あるんじゃないの?」



