暗黒王子と危ない夜


その隅にふるびた傘立てがあった。

白、黒、透明。
ざっと数えて10本くらい。



「ごめん。これ持ってもらってもいい?」


差し出された紙袋を受け取る。


「傘、意外と全部まともだ」


何年も放置されているように見えるけれど、ここは雨が当たらないせいか骨は錆びずに済んでいるらしい。


ふと、預かった紙袋を見る。

中を見る気はなかったのに、上のほうが開いていたから──────。