暗黒王子と危ない夜


話しかけられるなんて思ってもみなかった。

このふたりとは、昨夜限りの関係だと思っていたから。


なんでまた話しかけてくるの……?

目立つふたりに、クラスメイトの視線も集まり始めて、だんだんとパニックになる。



「萌葉、スマホ」


三成くんが、あたしに向かって手を伸ばしてきた。

それの意図していることがわからず首を傾げると、急かすようにひょいひょいと動かして。


「昨日、お前の連絡先きくの忘れてたからな。昼休みもうすぐ終わるし、早くしろ」


あたしの……連絡先を、きく?

頭に次々とハテナマークが浮かぶ。