暗黒王子と危ない夜


それは桃香と伊代も同じだったみたい。

ひっきりなしに続いていた会話が突然止んだ。

あたしが顔を上げる前に、机の上に影が落ちる。



……息が止まるかと思った。



「元気か?…ってか、なに固まってんだよ」


声を掛けてきた三成くんの隣に──本多くんも立っていたから。


ちらりと横に視線を移すと、ちょうど瞳がぶつかって、心臓がぎゅっとなる。



「昨日、無事に帰れた?」


優しい本多くんの問いかけに、コクコクとうなずく。