嘘だ、ぜんぶ、嘘……。 こんなのが現実なわけ、ない。 頭が理解を拒んで 一周まわって妙に冷静になる。 まるで画面の外から映像を見ているよう。 自分には関係のない、遠い世界の出来事みたいに。 もしくは、やけにリアルな悪い夢。 本当に、そうなら、いいのに。 血の匂いが 自分の鼓動が これは「現実」だと、残酷に伝えてきた。