「ストッパー……?」
「七瀬が死なないように、暴走しすぎないように管理するような役目だな。けど七瀬が慶一郎さんの側にいる理由は、それと似たようなとこにある、全く別のものだ」
「……、えっと、」
「今は理解できなくても、そのうち嫌でも分かる。お前がこれからも七瀬の側にいるんだったらな」
やっとあたしの方を向いた三成の表情は、予想とは違って柔らかいものだった。
「だから、暗い顔すんなっつったろ。みかんジュースもう1個いるか?」
いったいどこから取り出したのか、ほっぺたに冷たい缶を押し当てられる。
いらないと断ろうとしたけれど、三成の優しさが嬉しかったから。
「ありがとう。帰ってから飲むね」
それからあたしの家に着くまで他愛もない話をした。
「また明日な」と笑顔で送り出してくれた三成にもう一度お礼を言ってから、車のドアを閉めた。



