「っ、ただのクラスメイトです」

「ただのクラスメイトが、夜にふたりきりで何してたんだろうな? 正直に本多の女ですって言えばいーのに」


……ちがう。

そう言いたいのに、怖くて声すら出なかった。
相手は拘束している手を緩めようともしてくれない。


「嘘つかなくていいんだよ」


決めつけられても、違うものは違うのに。


仮にあたしが本多くんの彼女だったら、いったい何だと言うんだろう。

男の手が無遠慮にスカートの中に入り込んできて、ぶるっと肌が揺れた。



「抵抗しないのかよ、面白くねぇなあ」


薄笑いを浮かべなが男が言う。

抵抗したくても、力が入らないのをわかった上で楽しんでいるようにも見える。


「まあ安心しな。あいつらが七瀬を片したら、皆でたっぷり可愛がってやっから」



寒気がした。

手首も背中も擦りむいた箇所も、ぜんぶ痛くて。
このままどうなるのか想像するだけで、目の奥がじわりと熱くなる。