「うん、泊めてもらった。知ってたの?」
「は、まじかよ。よく泊めてくれたな」
三成くんは知らなかったらしく、口を挟んできた。
「中島って七瀬の保護者だよな」
「それ耳が痛い。おれ、昨日もやらかして怒られた」
「まーた厄介ごとに巻き込んだのか?」
「夜、謝って許してもらった……けどね」
「毎回反省しねえな。今度はいったい何やって怒らせたんだよ 」
それはあたしも知りたいことだった。
本多くんが中島くんに掛けた、「助けて」というあの電話の意図もわからないまま。
本多くんは苦笑いして、一旦窓の外に目を向けた。