風が吹いて、わずかに目を細めた彼と視線がぶつかった。
乱れのない黒髪に、シワひとつない制服。
たった数秒見つめただけで、彼の気品の良さが伝わってきた。
けれど、不思議と堅苦しさは感じない。
「えっと、名前なんだっけ」
あたしに向けられた言葉だとわかり、さっと姿勢をただす。
「……相沢です」
「あー、ね。 思い出した。相沢……萌葉だっけ? 下の名前」
「は、はい。そう、です」
本多くんか三成くんから聞いたのかな、あたしのフルネーム。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…