……え、だめ、じゃんっ?
免許ないのに乗ってたの?
無免許?
やっぱり不良だ……っ。
「てか、あれ俺のじゃねえし」
「へ? どういうこと……」
「盗んだバイクで走り出すって有名なフレーズ、知らねえ?」
「……」
衝撃のあまりしばらく立ち尽くしてしまう。
思わず一歩、三成くんから距離をとると。
「冗談だろ」
「えっ」
「あれ走り屋の兄貴分から借りたバイクな」
「……ああ、そうなんだ」
ほっと息をついたのも一瞬。
よく考えれば、安心していい要素は1つもない。
「でもっ、無免許に変わりはないよね……?」
「中型免許までは持ってる」
「そういう問題じゃないよっ」



