「今通った部屋は私の執務室、そしてここは私専用の寝室だ。円滑に仕事が進められるよう、部屋が繋がっているんだ。ここはお前以外の女性は誰ひとりとして入れたことがない」
「そ、そうなの……。とても広いお部屋ね」
「特別な部屋、これからもアリシア以外の女を永遠に入れることはない。安心してくれ」
「あ、安心してくれって、別にそれは」
「……手首、痕が付いているな」
私の言葉を遮るようにランスは言葉を重ねると、私の手を取り縄で縛られ痣になった部分に唇を落とす。
あまりにも唐突で、ドキリと心臓が跳ねた。
それからランスは何回も何回も、痕が付いた場所を少しずつ移動しながら、唇を落とす。
「……っ!」
触れた部分がビリッと痺れるような感覚がして、だんだんと熱を帯びていく。
やがてランスは私の後頭部に手を回すと、頭を支えるようにして寝台へと横たわらせ、私に覆いかぶさった。
まさかの状況に、私の心臓は早鐘を打ち鳴らしていた。

