ランスは私の前にしゃがむと、後ろ手に縛られていた紐を解いた。
ようやく手の自由が利くようになり、ようやく緊張から解放される。
「……大丈夫か」
「ランス、ありがとう……」
ホッとするのもつかの間、ランスは私を横抱きにして、立ち上がった。
「話はあとだ、まずはここを出よう。長居は危険だ」
小屋から出るなり、馬の駆ける蹄の音が近付いてくるのが聞こえた。
どうやらランスの部下である騎士たちが、ディアスの身柄を確保するためにやって来たようだ。
部下たちはランスの前まで来ると、馬から颯爽と降りランスに向かって敬礼をする。
「遅くなりました、団長!ディアスはどこに!」
「あの小屋の中だ。奴は肩を怪我している、手当をしてから城まで連れて帰るように。私は一足先にアリシアを連れて戻るぞ、あとは任せた」
「はっ、かしこまりましたっ!」
ランスは、バタバタと騎士たちが小屋の中に入っていくのを確認してから、先に私を外で待機していたメデュールに乗せ、そしてランス自身もメデュールに跨った。
「ひとまず私の屋敷へと戻ろう。ネリベル伯爵には侍従から無事であると伝えるようにするから、安心してくれ」
「え?で、でも……」
「ひとりでいるには心細いだろう?それに怪我もしているようだし、医者を呼ぶにも私の屋敷の方がすぐに来てもらえるはずだから。……なにより私がもうアリシアと離れたくない」
その言葉に、胸の奥が疼く。
思わず「私も」と口に出したが、その言葉は同時にメデュールの駆け出す音によって消され、ランスに伝わることはなかった。
でも心の中では、嬉しくて嬉しくて仕方なかった。
ランスの傍にいられることが、幸せで仕方なかった。
ようやく手の自由が利くようになり、ようやく緊張から解放される。
「……大丈夫か」
「ランス、ありがとう……」
ホッとするのもつかの間、ランスは私を横抱きにして、立ち上がった。
「話はあとだ、まずはここを出よう。長居は危険だ」
小屋から出るなり、馬の駆ける蹄の音が近付いてくるのが聞こえた。
どうやらランスの部下である騎士たちが、ディアスの身柄を確保するためにやって来たようだ。
部下たちはランスの前まで来ると、馬から颯爽と降りランスに向かって敬礼をする。
「遅くなりました、団長!ディアスはどこに!」
「あの小屋の中だ。奴は肩を怪我している、手当をしてから城まで連れて帰るように。私は一足先にアリシアを連れて戻るぞ、あとは任せた」
「はっ、かしこまりましたっ!」
ランスは、バタバタと騎士たちが小屋の中に入っていくのを確認してから、先に私を外で待機していたメデュールに乗せ、そしてランス自身もメデュールに跨った。
「ひとまず私の屋敷へと戻ろう。ネリベル伯爵には侍従から無事であると伝えるようにするから、安心してくれ」
「え?で、でも……」
「ひとりでいるには心細いだろう?それに怪我もしているようだし、医者を呼ぶにも私の屋敷の方がすぐに来てもらえるはずだから。……なにより私がもうアリシアと離れたくない」
その言葉に、胸の奥が疼く。
思わず「私も」と口に出したが、その言葉は同時にメデュールの駆け出す音によって消され、ランスに伝わることはなかった。
でも心の中では、嬉しくて嬉しくて仕方なかった。
ランスの傍にいられることが、幸せで仕方なかった。

