「ランス……!」
思わず名を呼ぶ。
しかしランスは私の呼びかけにも反応をせず、ディアスを睨み続けている。
よく見ると、ランスの手には長剣が握られており、その長剣は私の傍らでうつぶせて倒れているディアスの肩の部分に突き刺さっていた。
ディアスはひゅうひゅう、と喉を鳴らし、時折声にならない声を上げていた。
「……貴様は私を完全に怒らせた。一切の猶予はないと思え」
冷たい声で吐き捨てると、ぐっと体重を掛け、長剣をディアスの体内へと押し入れる。
ディアスは断末魔と言ってもいいような声を上げた。
「ら、ランス!やめて……!やめて!ディアスが死んでしまう!」
怒りで我を忘れるランスに対し、私は思わずそう叫ぶ。
「どうしてだ?止めてくれるな、アリシア。ディアスは私の手で殺す。アリシアを危険な目に合わせた罪は重い。殺さねば、私の気が済まない」
「ランス、違うの……!たしかにランスの気持ちは分かる。けれど、私は見たくない!あなたがその鬼のような姿で人を殺めるところを見たくはない……!」

