捕まえてごらんなさいっ!~意地っ張り令嬢と俺様侯爵の溺愛攻防戦~

依然、外は騒がしい。

打ちつけるような雨が屋根を打ちつけ、轟音となって屋敷の中に鳴り響いている。


私はぼんやりと天井を見つめたまま呆けた状態だった。

あれだけ怖いと思っていた雷も、どうでも良くなってしまうくらいに、先程の名残を引きずっている。


――どうして。


その言葉だけが繰り返される。

嫌だ、と拒まなければいけないはずなのに。

心がないはずなのだから、それ以上はないはずなのに。



……なのにどうして。


ランスに口づけをされたのは、これで三回目。

心のどころかで、口づけ以上のものを求めようとしていた自分がいた。

離れてしまうのが心細く感じてしまうほどの感情が。


その先がどうなるかなんて、経験のない私でも分かる。

あのまま求め合ってしまえば、私は今までの私ではなくなることなど、考えずとも分かることだった。