しとしとと降り続いていた心の雨は、気付けばもう記憶を辿れないくらい、止んでから時が経っていて。 それと同時に、胸につかえていたドロドロとした黒い塊も薄らいでいって…彼という存在のお陰で全てが浄化されてゆくようだった。 窓の外は絵の具で塗りつぶしたかのような真っ青な空が広がっている。 落ちて行きそうなくらいの快晴。 冬の到来で少しずつ渇いてきた空気の中で、白い月が自分の存在をほんの少し控えめにして佇んでいた。