【完】好きだという言葉の果てに


ふわっ


髪を撫でられ、くすぐったさに片目を瞑ると、彼の笑顔は本当に嬉しそうに輝く。
私は、この心の底から誇れる人を、本当に素敵だと思ってる。
いつか、彼が私の事を「素敵だ」と言ってくれた以上に。


「ねぇ?」

「はい?」

「ドライブ、…ちょっと遠くまで…行きたいな…」

「くす…いいですよ?」

「あ、ごめん。我がまま…」

「いっぱい言って下さい。もっと俺に甘えて。俺なしじゃダメなくらいに…」

「…これ以上?」

「そう。今以上に…」

「じゃあ。プランは俺任せでもいいですか?俺だって、素直に言えば、あやめさんとならどこへでも行きたいですから」

「うん。お任せします」