【完】好きだという言葉の果てに


そして、街並みから外れた道を寄り添う二人。
カウントダウンなんて、そんなのただの口実で。
二人きりになれるんだったら、どこでも良かった。
二人でいられるなら。


「急に、此処に来たいとか言うからびっくりしました」


そう言って、彼はブランコに座り込む。


キィーキィー

そのどこか懐かしい音が私の心を和ませた。

「だって、いつもお店の中からしか見てなかったから…」


そう。
辿り着いたのは、いつものカフェから見える公園。
ずっと、気になっていた。
本当は、此処で彼に言いたい事がいっぱいあった。
だから、急な我がままとして、彼を此処へ連れて来たかったんだ…。