彼女の仕度が整うのを待って、俺達は外へ出た。
ピンっと張り詰めた空気の中で、二人の白い息だけが生きているようで、なんだか不思議な気分になる。
大学に行くまでの間、ブラブラと散歩デートをしようと、手を繋いで寄り添いあう。
そして、偶々映りこんだ、ショーウインドウの中の二人を見て。
やっぱり、この世の中で、二人だけがぽっかりと浮かんで、そのまま誰も知らない場所まで行けたらいいなと思ってしまう。
だって、隣を歩く彼女は誰よりも輝いて、キレイだと思うから。
「よしとくん?」
「……」
「佳人くん!」
「あ…折角のデートなのに、すみません」
「どうしたの?なんか、ずっと上の空…」
「…やっぱり、あやめさんはキレイだなーって」
「…ばか、もう、昼間から恥ずかしいなぁ…」
「じゃあ、夜言います」
「そ、それも、ダメ!」



