俺は、その熱を帯びた声を聴くと、転がり落ちるようにベッドを抜け出して、ガチャンと外へ飛び出した。 もう、終電なんかとっくに終わってるから、大通りに向かって走り出す。 必死に手を振り上げて、時間帯的に台数の少ないタクシーを捕まえた。 「運転手さん!出来る限りでいいんで、なるべく早くお願いします!!」 矛盾してる注文をしてから、彼女に家を出たというメールを送る。 それにすぐに「待ってる」という返信。