小倉ひとつ。

お菓子の欄には、干菓子と生菓子が写真つきで並んでいる。


御来光、末廣(すえひろ)、福梅、寿ぎ(ことほぎ)、ぬばたま、己亥(つちのとい)、咲き分け……どれにしようかな。


季節を意識した生菓子は、冬になると落ち着いた色合いのものが多くなる。


咲き分けは梅の花で、白と桃色のグラデーションが可愛い。


末廣は名前の由来の通り、扇や富士山みたいな形であまり見ない形だから、咲き分けか末廣のどちらかがいいな。


「瀧川さんは何になさいます?」


もう決めましたか、と隣を振り仰ぐと、ええ、と頷かれた。


「寿ぎをいただこうかと思っていました。お祝いしたらいい一年になるような気がして。立花さんは何になさいます?」

「末廣と咲き分けで迷っていて。でもそうですね、末廣だと縁起がよさそうですし、末廣にします」


せっかく年始なんだもの、縁起物をいただいておいた方がいい気がする。


末廣は名前の通りお正月に合わせたものだから、もうそろそろ別のものに変わってしまう。遅くとも一月半ばくらいまでじゃないかな。


お花は季節の間ならきっと何度か買う機会があると思う。