「っ」
「別段、面白くないでしょう?」
こちらを見つめる綺麗な瞳に、呆けた私の間抜け面が映っている。
待って待って待って、目に自分が映るって相当近いときだよ鼻先が触れそうだよ、待って……!
一息に顔が熱くなって、途端に熱を主張し始めた。絶対赤い自信がある。
「……いえ、あの」
ね、ってにっこり微笑まれたけれど、私にそんな余裕はない。
違うんだよ。
同じ目線っていうのは、同じ景色を見てみたかったというか、その。
視線が低いと小高い小さな丘に阻まれて海が見えないけれど、視線が高いと丘の向こうの海が見えるというか。
そういう違いを楽しんでみたいなあということであって、決して私の身長で瀧川さんと目が合ったらいいなっていうことではなかった。
なかった、んだけれど。
どうしよう、もうこれでいいかもしれない。
「……瀧川さん」
「はい」
目の前でにっこり微笑まれる。
う、駄目だ、私駄目だ、耐えられない。
そうですねともそんなことないですよとも言えなくて、曖昧に逃げた。
「…………あの」
「はい」
とうとう視線を逸らし。
「……ええと、その。生地悪くなっちゃうので、たい焼き焼いてください……」
「別段、面白くないでしょう?」
こちらを見つめる綺麗な瞳に、呆けた私の間抜け面が映っている。
待って待って待って、目に自分が映るって相当近いときだよ鼻先が触れそうだよ、待って……!
一息に顔が熱くなって、途端に熱を主張し始めた。絶対赤い自信がある。
「……いえ、あの」
ね、ってにっこり微笑まれたけれど、私にそんな余裕はない。
違うんだよ。
同じ目線っていうのは、同じ景色を見てみたかったというか、その。
視線が低いと小高い小さな丘に阻まれて海が見えないけれど、視線が高いと丘の向こうの海が見えるというか。
そういう違いを楽しんでみたいなあということであって、決して私の身長で瀧川さんと目が合ったらいいなっていうことではなかった。
なかった、んだけれど。
どうしよう、もうこれでいいかもしれない。
「……瀧川さん」
「はい」
目の前でにっこり微笑まれる。
う、駄目だ、私駄目だ、耐えられない。
そうですねともそんなことないですよとも言えなくて、曖昧に逃げた。
「…………あの」
「はい」
とうとう視線を逸らし。
「……ええと、その。生地悪くなっちゃうので、たい焼き焼いてください……」


