衝撃的発言から始まる、シンデレラストーリー

えええ!?
いきなり名前で呼べって!?


唐突にそう言われて混乱した。

前の彼氏ですら、名前で呼ぶのに結構な時間かかった私が、すぐに切り替えて呼べるわけ訳ない!

ましてや副社長だし!
会社の重役に就く人を名前で呼ぶなんて!



「む、無理ですよ!だって……」

「だって、何?ここは会社じゃない。俺とお前の家、完全なプライベート。上下関係は存在しない」


……そんな事言われても。

付き合ってもいない、それどころか別に仲のいい友達な訳でもないし(と私は思ってtる)。

苗字で呼ぶならまだしも、名前で呼ぶなんて。


副社長の言葉に対し、私はなかなか返事が出来ずにくちごもってしまう。

そんな私に業を煮やしたのか、副社長は突拍子もない事を言い出した。


「じゃあこうしよう。もしこれからお前がこの家で俺を副社長と呼んだら、罰としてお前にキスをする」


は?キス!?

付き合ってもいないのに、名前を呼ばないだけでどうして副社長とキスしなきゃならないの!



「なんなんですかその罰は!!そんな罰、認められるわけないじゃないですかっ!」


「お前が認めなくても関係ない。そうでもしないと俺の名前、呼んでくれないだろう?」



そう言って、私へとじりじり近寄る副社長。

その顔はとても真剣だった。


私も咄嗟に後ずさるも壁に突き当たり、あっという間に目の前を塞がれてしまう。


……あ、しまった。



これは。


このパターンは、おなじみのマズいやつだ。