「――うーんと……」
家のチャイムが鳴らされ、扉を開けてそこにいる人物を見るなり、私の思考は停止してしまった。
まさか来るわけないと思っているじゃない?
私の家がどこかなんて知るわけないと思っているじゃん。
だからね、その時の私は思いっきりすっぴんだし、いつ買ったか分からないへたったジャージ姿。
それに反して目の前にいるのは、ビシッとブランド物のスーツを着こなした、あの男。
――あの日、あのBARで。
『変態だ』と言って、そして私に(何故か)告白してきた、後藤副社長がそこにいた。
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