黒 桜

「一同黙れ。桜女、お前の言ってることもよくわかるが、椿がどこにいるかなんてしらない。助けには行けない。それだけはわかってくれ」



新選組の隊士はみんなそういう考えを持っていることが顔と行動と言動でわかった。


でも女中さんは違った。
不安、怒り、恐怖であふれていた。

そりゃあそうだ。

椿さんを攫われ、今度は自分達かもしれないという恐怖があるのだから。




「もう、話についてはいけないですね。帰る」



「ちょ、桜女!待て!話は終わっていない!」



「女中に権限なんてないのでしょう?話を聞いているだけ、私はともかく他の人が恐怖や不安に押しつぶされます」




私は女中さん達に声をかけてみんなを部屋の外に出した。




「桜女…」




「私もあなた達の話を聞く気はありません」




私はそう言うと襖を閉めて苦しそうな顔をする女中さん達を連れてそれぞれの部屋に連れて行った。