藤「なぁなぁお前さっき凄かったな!!」





原「だよなぁ、その身体にあの力!凄かったぜ?」





永「だな!今度俺とも勝負してくれよな!!」





『ぁー、ありがとうございます?…はい、別にいいですけど』



今はと言うと…絶賛部屋に案内してもらってる途中です。
誰にって?そりゃこの3人に……三バカトリオと言われるくらいの3人…

別にそこまでバカとかじゃなくて……ただ言動がバカっぽいんだと思う。



というか…声が大きい……うるさい。





次々と話されていたけど…私は気にしないことにした。
というか途中から頭がついていかなくて…

スルーという選択を選んだのだ



そしてふと何とか聞き取れた言葉



藤「よし!ほら!ここがお前の部屋だ夕桜!!」


目の前には一つの部屋。中に入ると案外広かった…というか、あとの2人はどこいった…


『ありがとうございます…あの、藤堂…さ、んあの2人は何処へ?』



藤「あぁ、2人なら仕事があるからって行っちまったけど…ていうかよ、藤堂さんとか堅苦しーの好きじゃねぇからさ!
平助でいいぜ?俺も夕桜って呼ばせてもらうから!」



ニカっと人懐っこい笑顔を見せる彼。
まぁ、私には関係ないけどね?
どうでもいい


『はぁ…じゃあ、平助で……』


ぇ、よろしくとか言わないのかって?言うわけないでしょう、だってどうせスグこの人達も私を裏切るんだから


裏切られた時点ですぐにサヨナラだしね?



『ぁ、では……案内ありがとうございます』


お辞儀をして部屋に入ろうとしたら腕を掴まれた。


何?と目で訴えれば少し気まずそうにする平助…なんだ?はっきり言えないのか


藤「ぁ…あのさ!さっき……道場に向かう時言ってた…その」


『何ですか?』



藤「くだらない……って、どういう意味だ?」


『…関係ないでしょう?』



しくったな…聞かれてたなんて。
しかもよりによってこの男に?もしかしたら他の幹部たちに言いふらすかもしれない。


まぁ別にそれはそれでいいんだが…色々追求されそうで疲れそう。
特に近藤に…


離してください…と軽く睨むと悪い!と言って手を離す
そしてわたしは今度こそ部屋に入ることに成功した

でも部屋の襖?越しに平助が私に喋りかける…私を安心させようとなのか、そう、とても静かで穏やかな声で…


藤「…俺は、お前のこともっとしりたい…だから!!…ていうか、もう仲間なんだからよ!あんまり警戒とかしなくていいから………何かあったら…言えよ?」



夕桜が、その言葉に返事をすることはなかった。




そしてその日は終わったのだ