目的の場所に到着すると、桜坂さんは、さっそく釣りを始めます。


そして、その日は、よく釣れたので、あまりにも釣りに熱中してマシュの居る事を忘れていました。


マシュは退屈だったので、近くを散歩することにして、上流に向かって歩いて行きます。


どのくらい歩いたのでしょうか。


不意に道端の草陰から縞模様の大きな猫が現れて、毛を逆立ててマシュを睨みつけます。


「おまえは、どこの誰だ」


「山の者か」


マシュは大きな声で怒鳴られたのです。