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朝起きた時や、ご飯を食べている時。学校に行く時や、お風呂に入っている時も。







『私は本当に必要なのか』と考えてしまう。







いつだって頭から離れない。






生きる理由が欲しい。







涼香がいた頃はこんなこと思わなかったのに。







生きる理由なんて考えたこともなかった。







今まで、ニュースで自殺した人の話を聞いても何も思わなかった。







なんで自殺なんかしたんだろう。親に相談しなかったのかな。







そう思って、気づかないうちに心の中でバカにしてた。







けど今ならわかる。







なんで自殺したのか。なんで相談しなかったのか。







私の場合は、自殺するくらい酷いいじめがあったわけじゃない。







ニュースになっている自殺した人たちとは、理由がちがう。








けど気持ちは同じだ。








両親には相談したくないし、私の場合は出来ない。







そして、『この世から消えてなくなりたい』って思うんだ。







どうして死ねなかったんだろう。








いっその事誰か殺してよ。








「・・・準備しなきゃ。」







私はベットから降りる。








カーテンを開けると朝日が差し込んできて。








"私"の部屋だったら、西側に窓があって、綺麗な夕日が見えたのになぁ。








もう部屋から夕日は見られない。







もう元の生活には戻れない。







戻りたい。








「ねぇ神様。一生のお願いだからさ。事故に遭う前に戻してよ。」








私のそんな願いは、誰もいない部屋にポトンと落とされて、消えた。








誰の耳にも入らないその願い。









それが虚しい。







私が悩みを抱えている時は、誰よりも早く涼香が気づいてくれたのに。







・・・あぁそうか。







だから、『死にたい』なんて思わなかったんだ。






~エゾギク「変化」~