奏多さんは何だか楽しげで、暁くんも何も言わない。

うぅ、でも…。暁くんはとにかく、奏多さんには何だか嫌な予感がしてならない…。

なんかほら、仕事増やしそうな…。

悩んでいると、早くしろと暁くんに頭を叩かれてしまった。

「“この辺のごみ、全部袋に…”」

「捨てるんだな」

「コクコク」

「なんだって?」

「この辺のごみ、袋に入れてください」

「了解」

結局手伝ってくれることに…。

奏多さんと暁くんがごみを処理してくれている間に、シンクの中から片付ける。

足は痛いけど、無視だ。

水が出るのを確認して、しっかり流れていくのもチェック。よし。ちょっとずつ洗おう!

食器をちょこちょこと洗い、しばらく無言で作業の手を進めた。