病院を出てどのように寮へと
帰ったか覚えてないくらい落ち込んでた。
相談する相手もいない。
カナさん
電話では伝えられないから
明日聞いてもらおう。
翌日 情報は早いもので
健二くんが事故した事は
あっという間に広がっていた。
あたしたちの事を知ってる人は
それなりに心配はしてくれたが
ほとんどは知らない人で
「どうも彼女を乗せてたらしくて
彼女も怪我をして大変みたいだ」
と言う話になってる。
デマなのに!
どーして広がるの!
「葉月ちゃん大丈夫なの?」
心配をしてくれるカナさんに
記憶喪失の事を話した。
「冗談はやめなさいよ!
こんなときに」
「冗談でい言わないわよ
この目見てよ」
と 腫れた目をマジマジと見せる。
「マジで?なんで葉月とのこと
その事だけ忘れてるわけ?」
「他にも ところどころ曖昧なとこ
あるみたいだけど
あたしにはよくわかんない」
「わかった
今日お見舞いに一緒に行きましょう」
「でも一緒にあの人も入院してるから」
「あたしが釘を刺してやるわ!
余計なことするな!って」
いやいや
1枚も2枚も向こうは上手だから。。。



