「幸いにして腕の骨折と
打撲ですんだのですが
運ばれて来た時には
意識がない状態でしたので
集中治療室でしたが
先程一般の個室へ移動しました
明日もう一度精密な検査を
行う予定ですが
命には別状ありませんよ」


「命に別状ないなら
よかったです!
本人に会えますか?」


「会えますけど・・・」


けど?


「何か問題でも?」


「今一緒に事故に遭われた女性と
女性の家族がおられまして」


あっ!典子さんだ 
まさか二人で事故に?


事故状況を尋ねた。


すると やっぱり 
あのとき駅へ向かってるときに
トラックが居眠り運転をしていて
避けようとしたけれど避けられず
衝突したらしいとのこと。


「女の人の怪我は?」


「同じく腕の骨折と全身打撲 
そして顔に小さな傷が出来て
それは一生残こると思われます」


「そーですか」


あたしは早く会いたくて


「でも会いに行きます」


「あなたがいいのなら
構いませんけど」


あたしが彼女だから
大丈夫!
病室へ向かったのだ。