血がつながっているから
何か感じるものがあるのかな?
「ごねんね
この子パパの顔知らないんだ
別れたのが小さかったから
男の人見るとパパって言うのよ」
「ああ 大丈夫だよ
えっ?って一瞬焦ったけど」
と 頭をかく健二くん。
「送ってくれてありがとね
気を付けて帰ってね
楓おじちゃんにバイバイって
言いなさい」
「おい葉月
おじちゃんは無いだろう
オレまだ20代だけど!」
「じゃー お兄ちゃん?
それも変だよね」
「帰っちゃいやだ~」
突然 泣き始めたところに
母が玄関まで来た。
「どうしたの?」
「パパが帰るって」
訳分からない言葉に母が何?と
聞いてくるから説明すると
「楓がこれだけ泣くんだから
落ち着くまで
ちょっと上がってもらいなさい」
健二くんをリビングに通した。



