「ここだから」と家の前に車を付けると
健二くんも車から降りた。
「ちょっと見るだけだよ」
と玄関に招き入れた。
楓はあたしが帰ってきたのが
うれしくて玄関まで出迎えに出てきた。
「ママ!!!」
「ただいま楓
いい子にしてた?」
「うん! ???」
楓は健二くんをじっと見つめる。
「楓ちゃんって言うの?可愛いね」
健二くんは楓の目線まで
しゃがんで顔を覗き込んだ。
「うん パパ?」
楓の発言にドキッとするあたし。
「違うよ楓!
ママのお友達なのよパパじゃないよ」
「違う!
パパだパパが帰って来た!!!
ばーばーぁーパパ
楓のパパ」
お母さんを大きな声で呼んだ。



