一晩中考えた
おろすか産むか。


あたしの決断は産むこと 。


もうあたしのことなんか
思い出してくれなくてもいい。


愛する健二くんの子供を立派に育てる
そう決めたのだ。



でもあたし一人できめれるものでもない
親に相談しないと
休日に実家に帰った。


「あんたいつ彼氏連れてくるの~」


「別れちゃった」


「はぁ~?別れた?
帰ってくるって言うから
連れてくるのかと思ったよ」


「色々あったんだ」


「まぁ 若いんだから
いっぱい恋しなさい」


母の言葉に泣いた。


「何?泣くほど辛い別れだったの?」


「うん そのことも含めて帰ってきたの」