初めてこちらの世界に来たときも、暑い夏の日だった。
高層ビルみたいな巨大な鳥居や、空飛ぶ錦鯉に度胆を抜かれたよなぁ。
……フッ。あの頃はウブだったわね。あたしも。
「人生初の、アイデンティティーの崩壊だったよ。価値観が引っくり返ったもん」
「ボクも、一族と一緒にこっちに戻って来たときは目を回しました。ビックリし過ぎて突き抜けちゃって、逆に冷静になったの覚えてます」
「今じゃすっかり馴染んじゃったね、お互いに」
「そうですよね。亀の背中に乗って空まで飛んだし。ボク、もう大抵のことは笑って対応できる自信があります」
「ほんと、染まったよねぇ」
一年前のあの日、見知らぬ異世界に飛び込んだあたしは、道場で門川君と再会した。
……衝撃的だった。
本当に彼との出会いと再会は、あたしの人生を変えてしまうほどの、最大最高の衝撃的な出来事になった。
それから色んな敵や仲間と出会い、戦い、別れを繰り返して、門川君に恋をして、惹かれ合うようになって。
彼と共に生きていくことを決意して……
いま、姿を消した彼をこうして追っているなんて。
我ながら五つ星級の波乱万丈ライフを過ごしているけど、すべてそれは、門川君が隣にいてくれてこそなんだと、この場に立って改めて思い知る。
『そばにいれば、無敵』と固く誓い合った、あなたがいてこそ。
だから、そのあなたがそばにいないのなら探しに行くよ。
なんとしてでも、あたしが見つけ出す。
この一年間ふたりで過ごしたすべてを賭けて、あなたの隣に駆けつけてみせるよ、門川君。
そしてあなたの身に危険が迫っているのなら、あたしがこの手で守ってみせるから……!
「お待たせしましたわ、アマンダ」
「おお、たしかに結界が張られておじゃりますな。だが、どうぞ麻呂にお任せあれでおじゃりまする」
ちょうどお岩さん組とマロさん組も到着して、あたし達全員、結界の壁の前にズラリと並んだ。
高層ビルみたいな巨大な鳥居や、空飛ぶ錦鯉に度胆を抜かれたよなぁ。
……フッ。あの頃はウブだったわね。あたしも。
「人生初の、アイデンティティーの崩壊だったよ。価値観が引っくり返ったもん」
「ボクも、一族と一緒にこっちに戻って来たときは目を回しました。ビックリし過ぎて突き抜けちゃって、逆に冷静になったの覚えてます」
「今じゃすっかり馴染んじゃったね、お互いに」
「そうですよね。亀の背中に乗って空まで飛んだし。ボク、もう大抵のことは笑って対応できる自信があります」
「ほんと、染まったよねぇ」
一年前のあの日、見知らぬ異世界に飛び込んだあたしは、道場で門川君と再会した。
……衝撃的だった。
本当に彼との出会いと再会は、あたしの人生を変えてしまうほどの、最大最高の衝撃的な出来事になった。
それから色んな敵や仲間と出会い、戦い、別れを繰り返して、門川君に恋をして、惹かれ合うようになって。
彼と共に生きていくことを決意して……
いま、姿を消した彼をこうして追っているなんて。
我ながら五つ星級の波乱万丈ライフを過ごしているけど、すべてそれは、門川君が隣にいてくれてこそなんだと、この場に立って改めて思い知る。
『そばにいれば、無敵』と固く誓い合った、あなたがいてこそ。
だから、そのあなたがそばにいないのなら探しに行くよ。
なんとしてでも、あたしが見つけ出す。
この一年間ふたりで過ごしたすべてを賭けて、あなたの隣に駆けつけてみせるよ、門川君。
そしてあなたの身に危険が迫っているのなら、あたしがこの手で守ってみせるから……!
「お待たせしましたわ、アマンダ」
「おお、たしかに結界が張られておじゃりますな。だが、どうぞ麻呂にお任せあれでおじゃりまする」
ちょうどお岩さん組とマロさん組も到着して、あたし達全員、結界の壁の前にズラリと並んだ。


