頭の中と体のぜんぶが完全に混乱状態で、自分の足が正常に動いているのかどうかも分からない。
それでも涙で潤んだ視覚は、徐々に接近してくる門川君の姿を捉えていた。
一心不乱に、彼に向かって手を伸ばす。
もうちょっとだ! あとちょっとで彼にあたしの手が届く!
お願い、言霊を唱えるのヤメて門川君! クチ閉じろおぉぉ――!
――ガッ!
心が焦っているせいか、気持ちに身体機能がついてこれずに、足がもつれてしまった。
グラッと体勢を崩しながら、あたしの心は冷水を浴びたみたいにヒヤッとする。
あぁ! あともうちょっとなのに! こんな絶妙なタイミングで転ぶ展開とかありえない!
……くっそぉ、諦めてたまるか! 倒れるときは、前のめりぃぃ!
「門川君――――!」
全身を指の先までビーンと伸ばし、あたしは倒れながら彼の体に両腕を伸ばし続けた。
奇跡的にあたしの腕は門川君の体に届いて、あたしはそのまま彼に向かって衝突していく。
いきなりナナメ横からタックルされた門川君は、たまらず体勢を崩して、あたしと一緒に横倒れに地面に倒れてしまった。
「あ、天内君!?」
体力も精神力も生命力も、大半を使い果たして意識を失いかけているあたしの耳に、かすかに門川君の声が聞こえる。
次いで、彼の術陣と術光の性質が一瞬で変化するのを感じた。
清涼な水と風が全身を駆け巡る感覚。この覚えのある感覚は、門川君の治癒の術だ。
あたしの状態に気がついた門川君が、術を変更してあたしを治癒してくれているんだ。
「よ、よかった……間に合っ……」
「しっかりしたまえ天内君! 死ぬな!」
子猫ちゃんの治癒の術によって限界ギリギリで繋ぎ止められていたあたしの命が、ようやく息を吹き返し始めた。
それでも涙で潤んだ視覚は、徐々に接近してくる門川君の姿を捉えていた。
一心不乱に、彼に向かって手を伸ばす。
もうちょっとだ! あとちょっとで彼にあたしの手が届く!
お願い、言霊を唱えるのヤメて門川君! クチ閉じろおぉぉ――!
――ガッ!
心が焦っているせいか、気持ちに身体機能がついてこれずに、足がもつれてしまった。
グラッと体勢を崩しながら、あたしの心は冷水を浴びたみたいにヒヤッとする。
あぁ! あともうちょっとなのに! こんな絶妙なタイミングで転ぶ展開とかありえない!
……くっそぉ、諦めてたまるか! 倒れるときは、前のめりぃぃ!
「門川君――――!」
全身を指の先までビーンと伸ばし、あたしは倒れながら彼の体に両腕を伸ばし続けた。
奇跡的にあたしの腕は門川君の体に届いて、あたしはそのまま彼に向かって衝突していく。
いきなりナナメ横からタックルされた門川君は、たまらず体勢を崩して、あたしと一緒に横倒れに地面に倒れてしまった。
「あ、天内君!?」
体力も精神力も生命力も、大半を使い果たして意識を失いかけているあたしの耳に、かすかに門川君の声が聞こえる。
次いで、彼の術陣と術光の性質が一瞬で変化するのを感じた。
清涼な水と風が全身を駆け巡る感覚。この覚えのある感覚は、門川君の治癒の術だ。
あたしの状態に気がついた門川君が、術を変更してあたしを治癒してくれているんだ。
「よ、よかった……間に合っ……」
「しっかりしたまえ天内君! 死ぬな!」
子猫ちゃんの治癒の術によって限界ギリギリで繋ぎ止められていたあたしの命が、ようやく息を吹き返し始めた。


