『りお、わたしね……』
映像に向かって夢中で手を伸ばすあたしの耳に、しま子の心の声が聞こえる。
『わたしね、……へいき』
死が迫る恐怖も、肉を食いちぎられる激痛も、血を啜られる強烈な苦痛も、しま子が感じるすべてが、この胸に切々と伝わってくる。
なのに……分かるんだ。
しま子は本当に、平気なんだって。
それらを黙って受け止められるほど、しま子がこんなに強くいられるのは……。
『りおがね、……だいすきだから』
しま子の記憶の声を聞くあたしの目に、涙が、あふれた。
―― わたしが、ほんとに、つらいことは、
りおの目から、水がいっぱい、こぼれること。
それは『なみだ』と、よぶらしい。
りおの、なみだは、かなしいです。
あなたの、なみだを、見ていると、
こんなに、こんなに、こころが、いたい。
りおのこころも、こんなにいたい?
……そんなの、いやだよ。
だったら、わたしが、いたくなる。
りおの『いたい』は、ぜんぶ、もらう。
わたしは、つよい鬼。いたいのなんか、へっちゃらです。
だから……
だからおねがい。なかないで……。
ほら。お花を、あげましょう。
これさえあれば、りおは、笑える。
りおが、笑って、くれるなら、
わたしの、すべてのお花を、あげましょう。
わたしのぶんは、無くていい。
ひとつのこらず、あなたに、あげる。
だから、おねがい。なかないで……。
それが、わたしの、ねがいです……。
映像に向かって夢中で手を伸ばすあたしの耳に、しま子の心の声が聞こえる。
『わたしね、……へいき』
死が迫る恐怖も、肉を食いちぎられる激痛も、血を啜られる強烈な苦痛も、しま子が感じるすべてが、この胸に切々と伝わってくる。
なのに……分かるんだ。
しま子は本当に、平気なんだって。
それらを黙って受け止められるほど、しま子がこんなに強くいられるのは……。
『りおがね、……だいすきだから』
しま子の記憶の声を聞くあたしの目に、涙が、あふれた。
―― わたしが、ほんとに、つらいことは、
りおの目から、水がいっぱい、こぼれること。
それは『なみだ』と、よぶらしい。
りおの、なみだは、かなしいです。
あなたの、なみだを、見ていると、
こんなに、こんなに、こころが、いたい。
りおのこころも、こんなにいたい?
……そんなの、いやだよ。
だったら、わたしが、いたくなる。
りおの『いたい』は、ぜんぶ、もらう。
わたしは、つよい鬼。いたいのなんか、へっちゃらです。
だから……
だからおねがい。なかないで……。
ほら。お花を、あげましょう。
これさえあれば、りおは、笑える。
りおが、笑って、くれるなら、
わたしの、すべてのお花を、あげましょう。
わたしのぶんは、無くていい。
ひとつのこらず、あなたに、あげる。
だから、おねがい。なかないで……。
それが、わたしの、ねがいです……。


