神様修行はじめます! 其の五


 ―― あのとき……


 目のまえが、まっかに染まったの。


 熱いほのおがヂラヂラゆれて、体じゅうが、まっかに燃えた。


 熱い! 熱い! いたい! いたい!


 ギリギリした苦しさに、いっぱいいっぱい、泣きました。


 どんなに泣いても、ぜんぶぜぇーんぶ、燃やされて。


 わたしは、消えて、さようなら……。



 ……そしたらね、なぜかポカリと、目がさめました。


 新しい、からっぽのわたしの、はじまり。


 世界のぜんぶも、新しかったよ。


 光がきらきら。色もきらきら。


 こんなの、しらない。ちょっぴりこわい……。


 地面のうえで風にゆれてる、赤や、青や、みどりのヒラヒラ。


『ねぇ、あれは、なんですか?』


 聞いても、だれも、おしえてくれません。


 わたしの声は、とどかない。


 わたしは、世界に、ひとりです。


 さびしくて、おひざを抱えて、また泣きました。


 そうしてひとりで、ずーっとずーっと、赤やみどりを見つめていたら……


『それはね、お花っていうんだよ。キレイでしょ?』


 あなたの、声が、したのです。


 あなたが、世界に、いたのです。


 ……わたし、知ってる。


 あなたは、わたしとわたしの世界を、新しくした、ひと。