「絹糸! あれ、ヤバイ系だと思う!? それともなんとか手懐けられそう系!?」
「知らんわい! ……また来るぞ!」
少し離れた所に留まっていた影が、まるで助走をつけるように接近してくる。
なんか、スペインの闘牛思い出した! あれ絶対、攻撃モード全開野郎だよ!
「絹糸様、ここはいったん退いて、相手の出方を見ましょう!」
セバスチャンさんの指示に、絹糸が素早く反応する。
すぐには襲われない程度の距離まで迅速に移動して、あたしたちは敵の様子を窺った。
これでなんとか諦めてくれたなら、助か……
「……らないみたいよ、ちょっと!? あいつ追っかけてくる!」
せっかく離れた距離を縮める勢いで、流線型がグングン接近中!
また絹糸が離れても、執拗に追いかけてくる。
うわー、しつこいー。ネッチネチのストーカータイプ。
できるだけ水晶から遠ざけられないよう、絹糸がうまく位置と距離を変えてくれているけど……困ったな。
「らちがあきませんわ。戦った方がよろしいのかしら?」
「でも、正体不明の異形との直接対決は避けるべしって、門川君に叩きこまれたよ」
「ふむ。それは戦いの鉄則じゃな」
それに、ストーカーとの直接対決は絶対に避けろって、テレビで専門家も言ってたし。
「でもこのままでは、麻呂らが追いやられてしまいまする」
うぅ、どうしよう。
逃げる者は追いかけたくなるのが、恋と犬の定番だよね?
じゃ、逃げずにしっかり両手を広げてドーンと受け止めてあげれば、相手の気も済むかな?
……いやいや! 犬はともかく、ストーカー相手にそれしちゃダメだろ自殺行為!
「ご覧になって! 異形の体が、ふたつに分かれていきますわ!」
お岩さんの言う通り、異形の体が半分くらいの部分で、スーッと千切れていく。
霧みたいな形状だから、分かれるのも形を変えるのも、きっと変幻自在なんだろう。
「知らんわい! ……また来るぞ!」
少し離れた所に留まっていた影が、まるで助走をつけるように接近してくる。
なんか、スペインの闘牛思い出した! あれ絶対、攻撃モード全開野郎だよ!
「絹糸様、ここはいったん退いて、相手の出方を見ましょう!」
セバスチャンさんの指示に、絹糸が素早く反応する。
すぐには襲われない程度の距離まで迅速に移動して、あたしたちは敵の様子を窺った。
これでなんとか諦めてくれたなら、助か……
「……らないみたいよ、ちょっと!? あいつ追っかけてくる!」
せっかく離れた距離を縮める勢いで、流線型がグングン接近中!
また絹糸が離れても、執拗に追いかけてくる。
うわー、しつこいー。ネッチネチのストーカータイプ。
できるだけ水晶から遠ざけられないよう、絹糸がうまく位置と距離を変えてくれているけど……困ったな。
「らちがあきませんわ。戦った方がよろしいのかしら?」
「でも、正体不明の異形との直接対決は避けるべしって、門川君に叩きこまれたよ」
「ふむ。それは戦いの鉄則じゃな」
それに、ストーカーとの直接対決は絶対に避けろって、テレビで専門家も言ってたし。
「でもこのままでは、麻呂らが追いやられてしまいまする」
うぅ、どうしよう。
逃げる者は追いかけたくなるのが、恋と犬の定番だよね?
じゃ、逃げずにしっかり両手を広げてドーンと受け止めてあげれば、相手の気も済むかな?
……いやいや! 犬はともかく、ストーカー相手にそれしちゃダメだろ自殺行為!
「ご覧になって! 異形の体が、ふたつに分かれていきますわ!」
お岩さんの言う通り、異形の体が半分くらいの部分で、スーッと千切れていく。
霧みたいな形状だから、分かれるのも形を変えるのも、きっと変幻自在なんだろう。


