神様修行はじめます! 其の五

『宝物庫の管理にミスがあれば、小浮気一族の長のクビが飛ぶ』


 そんな噂話の裏に、こんな酷い真実が隠されていたなんて。


 信じられないような話だけれど、きっと全部本当のことなんだろう。


 上層部なら、やる。あの連中なら躊躇もしない。


「……クソッタレが」


 セバスチャンさんの口から、罵倒の言葉が飛び出した。


 その口汚い言葉に含まれる感情は、ここにいる全員の気持ちを代弁している。


 やり場のない憤りがあたしの頭に上って、血管の中を熱い血が駆け巡り、はち切れそうにドクンドクンと脈打った。


 いつも、いつもいつもいつも! あいつらは人の命と心を、踏みにじってばっかりだ……!


まさかクレーターさんがそんな苦しみを背負っているなんて、全然、思いもしなかった。


 だって、なんて言うかクレーターさんは、すごく普通に見えたから。