久遠の絆

体に重みを感じ、目を覚ました。


「ん、なに……?」


部屋は夕焼けの色に染まっている。


随分長い間眠っていたらしい。


そう思ったのも束の間上からの圧迫がさらに強まり、蘭は何がいるのか見ようと自分の上へと視線を移した。


「ひっ」


恐怖に思わず声が漏れた。


そこにあったのは、下卑た笑みを浮かべた、醜悪な男の顔だった。


その男は、酒臭い息を吐き出しながら、彼女の胸の方へと手を伸ばしてきた。


身を硬くし、小さくなることしか彼女には出来ない。


そうするしか身を守る術がなかった。


「抵抗するのか、ラン……」


その声に驚愕し、彼女は目を見開いた。


指先が冷たい。


体中から血の気が引いていた。





やっぱり、ここにいたんだ。


わたしはこの男から逃れることは出来ないんだ。


どこに行っても、わたしはこの男の呪縛から解かれることはない……。





絶望が蘭を襲う。


肌に触れる男の手の温かさが、これが現実のことだということを彼女に突きつけた。


それ以上男の手が深部へと届かぬように、小刻みに震える体を萎縮させた。


「なぜオレから逃げる?」


耳元で囁かれた言葉に、嫌々と首を振った。


「こんなに、お前を大切にしているのに……」