久遠の絆

「前線の様子を見ておきたいと思ったのです」


「……ふうん」


必要な部分をかなり割愛している。


長い付き合いの熊には、それが分かってしまった。


「まあ、いいか。あんたにはあんたの考えがあるんだろうしな。それよりニアスだ」


「ニアスなら、あそこにいるはずです」


「へ?」


カイルが指差した先には、スクリーン。


そこには小型戦闘艇同士の戦いが繰り広げられている、空中の様子が映し出されていた。


「……なんでニアスが……?」


「彼も見習いとは言え、『アザゼル』の訓練を受けています」


「だからって、奴は!そもそもなんであんたに、あいつがあそこにいることが分かるんだ?」


「なんとなく」


「……」


呆然とする熊の顔を、カイルは可笑しそうに見返した。


熊といる時のカイルは、やはりどことなく、くだけている。


なお可笑しそうに顔を綻ばせながら、

「わたしは彼の親代わりですからね。感覚的に繋がっている部分があるのだと思います。
おそらく彼は、いてもたってもいられなくなり、『アザゼル』に乗り込んだんだ。」


「そんな報告、まったく上がってないぞ」


「さあ。あの時の混乱に乗じ、人の目を盗んで戦闘艇を盗むくらい、彼なら出来るでしょうね」


「はあ……。女の子みてえな顔に騙されてたな……」