崩れるような、握りつぶされるような気持ちに襲われた。

いきなり意味を奪われた台本は、重みと共に手放され…今、ここにあるのだ。


どのような気持ちで、これを段ボールに詰めたのだろう。

どんな思いで、"彼女"たちは───。




気がつくとお姉ちゃんは、あたしの隣に丸くなって寝息を立てていた。
肩が規則正しく上下している。

…やっぱり今日は飲み過ぎだ。ビールの缶を数えながら、ビニール袋に片付ける。

入れる度にカラン、と鳴る金属音は、広がる暗闇に空虚をもたらすようだった。





『全員退学処分って…言われちゃった』


普段笑顔しか見せないお姉ちゃんの背中はとても頼りなく…



ひどく、寂しかった。











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