GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~

「藍」

律だ。

「律!」

私は慌てて返事をして部屋のドアを開けた。

瀬里が慌てて立ち上がる。

律は私を見た後、瀬里に視線を移した。

「あ、あの、はじめまして!私、藍ちゃんと同じクラスの夏本瀬里といいます」

ペコリと頭を下げた瀬里を見て、律も少し頭を下げた。

「沢村律です。藍がお世話になってます」

律……。

心臓に冷水をかけられたような気がして、私は律を見つめた。

だって、いつもの律じゃなかったから。

冷ややかな眼差しで瀬里を見下ろす律は、まるで律とそっくりな別人のようで、私はどうすればいいか分からずにコクンと喉を鳴らした。