GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~

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今日は特別授業で学校は午前中までだ。

……嫌だな。

クラスの皆は受験に向けて最後の追い込みをしているようで、塾だのゼミだの言いながら、急がしそうに帰っていった。

そんな中私は、帰り支度もしないまま南側の窓を眺めた。

……帰りたくない。

あの寒くて冷たい家に帰りたくない。

……そういえば……夏本瀬里はどうしたんだろう。

瀬里が保健室から帰ってきた気配はなかった。

……まあ、瀬里は元々地味で目立たないから私が気付かなかっただけなのかもしれない。

二時間目以降は科目別に皆がバラバラに行動していたしね。