GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~

ママの好きな大学を受験しようって。

愛されたいからじゃない。

これは……痛い思いをして産んでくれた事のお礼。

でも、これでもう本当に最後。

高校を卒業したら、私はこの家を出る。

それから大学を卒業して、自分だけのために人生を生きる。

体調管理を万全にし、このままなんの問題もなければ100パーセントに近い確率で合格を約束されている私は、受験に向けての猛勉強なんて必要ない。

普通に、残りわずかな高校生活を無事に過ごして卒業するだけ。

あと少し。

もう少し。

そう思いながらグッと歯を食い縛ると、私は一階から響き渡るママの甲高い声に耳を塞いだ。

窓から見えた月は、冴え冴えと光っていた。