GREATEST JADE~翡翠の瞳に守られて~

パパもそう。

だって法律事務所のボス弁だもの。

いつも忙しくて不機嫌そうで、私に威圧的な眼差しを送ってくるパパ。

耳を塞いだって完全に聞こえなくなる訳じゃなくて、二人の争いは止む気配がなかった。

その時、コツンと小さな硬い音がした。

何かわからず、咄嗟に息を止める。

そしたら再びコツンと音が聞こえた。

バルコニーのガラスに何か当たったみたい。

「藍」

律!

信じられなかった。

だって、律がいたんだもの。

「嘘、なんで」

バルコニーに続く掃き出し窓を開けた私に、律が微笑んだ。