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翌朝。

「あの、藍ちゃん」

「……瀬里」

次々と登校してきた生徒がゆっくりと吸い込まれるように校門へと入っていく中、そこから随分手前にある自販機のすぐ脇に瀬里が立っていて、私を待っていた。

「藍ちゃん……」

「あ……昨日はごめん。なんか気分わるくなっちゃって」

私がそう言うと、瀬里は言葉に迷ったように眉を寄せた。

「あ、雪野一臣って人の料理を食べたからじゃないよ?!凄く美味しそうだったし本当は全部食べたかったよ。だけど」

「あっ、うんうん、それは分かってるの!そうじゃなくて、その」