仕事が忙しくて留守ばかりのパパとママ。

なのに、たまに顔を合わすと喧嘩ばかり。

二人が私にくれたものは愛情じゃなく、数枚のカードだけ。

まあ、それを今更辛いなんて思う程子供じゃないけどね。

そんな時期は……とっくに過ぎ去った。

「藍?!藍、いるんでしょ?!あなた、偏差値がいくら高くても気を弛めてちゃだめよ!?油断は禁物なんだから。まだ受験まで時間があるんだから、ちゃんと勉強しなさい!」

ウザい。

ウザすぎる。

昔から友達も少なくて、親からも構ってもらえなかった私には勉強が全てだった。

勉強は好き。

だって勉強をすれば、学校や塾の先生が構ってくれたから。